文弱日記

文学とサブカルとお役所生活

東京サブカルデート その1(先制攻撃@フルパ編)

“大学生になったら彼女ぐらい自然とできる”


 高校生から浪人生の間、ぼくはこんな一つの迷信をにわかに信じてきた。まるで19世紀アイルランド移民が米国の地に夢見たアメリカンドリームのような儚い迷信だ。この迷信を信じ続け、去年の浪人中のもの寂しクリスマスはなんとか乗り切ったが、大学生になったと同時に、その言葉の信憑性は早くも失われた。

「今年も独りのクリスマスとは・・・」

なんて例年通り落ち込んでいた、10月のある日、ひょんなことから女の子と知り合い、付き合うことなった。
子供のお遊びだった高校の頃のを除けば、人生得初めての彼女であり、早くも天涯孤独の境遇を受け入れつつあったその時のぼくにとっては、まさにたなぼたであり、舞い上がってしまた。全体メールで友人知人みんなにその事実を発表してしまうほどに。

“クリスマス”を心待ちにする

という、小学校以来の感情を思いだしたのも確かこの頃だった。どれぐらい調子に乗っていたかと言うと、まだ10月なのにも関わらず、ケンタッキーのクリスマスバーレルの予約を本気で考えているぐらいだった。
そう、5日ほど前まで、ぼくには彼女が“いた”。


 先週まではそのおかげで、ほくほく顔の馬鹿面だったが、まぁ、早い話が別れてしまった。今はクリスマスは実家に逃げ帰る予定の男が独り、寂しくパソコンに向かっている。別れなければ、今頃はクリスマスのプランなんかを、彼女と一緒にファミレスで考えていたに違いない。

ではなぜ彼女と別れてしまったのか?

それはぼく自身にとってもなかなかの謎である┐(゚~゚)┌?


 それを読み解くための資料として、彼女との初デートについて書いたオフレポがある。書いたのはいいものの、その公開はばかれるほどの浮ついた内容から、批判を恐れて公開を自粛したものだ。


そのデートレポ、いやオフレポを中心にして、これから彼女と自分が別れるまでの過程を書いていこうと思う。それまでの過程を客観的に整理して、別れた原因を探し求めるために。そして何より自分の気持ちに整理をつけるために。

エチケット袋は必須ですので是非(´・ω・`)

では、オフレポ開幕ヽ(´ρ`)ノ

 

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 前回、ひょんなことから知り合った女の子から、東京観光に連れていくことをお願いされ、二つ返事で承諾した。
彼女からしたら、単に「東京の知人に観光案内を無料で頼めた~~www」というような軽さだったであろうが、童貞のぼくにとってはまさにそれは“果たし状”であり、女の子と一日中共にする、つまり”デート”以外の何物でもなかった。
(あわよくば『ワンチャン……』とまで考えが飛躍しこっそり“男の常備品”まで買っていたのはここだけの秘密)

しかし、ぼくには不安が二つあった。一つは、女の子と並んで歩く服がないこと。もう一つは、〝東京に土地勘が絶対的にないこと”である。


 ぼくの日常生活は、下宿における読書と思索、近所の図書館or古本屋巡り、大学での孤立、ほぼこの三つで構成されているといっても過言ではない。そのため、テリトリーと呼べるものがそこいらの野良犬よりも狭く、隣町の繁華街はおろか、近所の商店街さへ余りなじみがないぐらいである。
そんなものだから、新宿や渋谷などの山手線沿いのまさに都心と呼べる地域には縁もゆかりもない。そんな自分が、女の子に満足のいく東京案内を出来るわけがないヽ(´ρ`)ノ


東京駅で待ち合わせて、そこで、はとバスに彼女の東京案内を委託してぼくは帰る、という、第三者委託もありかとは思ったが、向うから申し込こんできた依頼を人任せにはできない。そんなことに不安を覚えたぼくは、前日の朝、恥ずかしながらコンビニで『るるぶ東京デート』を買った(末代まで語り継がれる恥じ、染色体の暴走の結果と言えよう)

 

 そのるるぶ食べログ評価、グーグルマップ、および時刻表をもとにデートコースのプランを3つほど作り、何度も何度も頭の中でそのコースを繰り返し、ひとつの案にブラッシュアップした。5分の隙もない完璧なデートというやつだ。しかし、日常生活にも支障が出るほどの、豊か過ぎる妄想力を持ってしても、イメージトレーニングだけでは不安だった。そこで、課題のレポートをサボリ、その日は目星の場所の事前視察に出かけた。


一人で回る渋谷、新宿は何とも寒く、「なんで、ぼくがこんな目に・・・(。_。)」などと思いながらも品川、下北沢、中野・・・・・など場所に足を運び、イメージトレーニングを重ねた。

家路に着くころにはとっくに日も暮れてしまい、気づけば、周りにはちらほらとカップルが・・・。クリスマスファシズムの魔の手が、ついにぼくの下宿先の高幡不動にまで及び始めたことにおののきながらも、落ち葉がつもり始めた土手を通り、ふれあい橋を渡り、浅川を横切った。

「明日は、自分もあの一部に・・・」

などと、馬鹿みたいなことを思いながら。

 

 翌日、珍しく早朝覚醒してしまったため、柄にもなく大学の課題などをしながら時間をつぶした。悩みの服装は同居している兄からカッコイよく、落ち着いた、シックなやつ一式(ファッション知識0だとわかる表現法)を無断拝借し、約束時間の二時間前の10時に家を出た。

案の定待ち合わせ場所の新宿駅には、一時間以上も早く着いてしまった。新宿駅は日曜の朝だと言うのに人でごった返している。

「さすが新宿駅、噂に劣らぬダンジョンだ・・・(`・ω・´;)」

と妙に納得しながら、近くの喫茶店で時間をつぶし、十分前に待ち合わせの西口改札へ向かった。時計が、待ち合わせ時間の正午を回り、それから5分、10分と過ぎても彼女は来ない。

「何か事故に巻き込まれたのでは?」と陳腐な心配をしてしまい、いてもたってもいられなくなったのでぼくは彼女に電話を掛けた。電話はあっさり繋がった。

「少し遅れてますけど、何かあったのですか?」

電話口の向こう側で、彼女が恥ずかしそうに答える。

『ごめんねぇ~、、今絶賛迷子中!新宿駅複雑すぎwww』

事故やドタキャンではないんだ。ぼくはほっと胸を撫で下ろした。

「だから、改札口で待ち合わせしたのに、無駄に動いたからそうなったんじゃないですかねぇ・・・で、今どこに居ます?」

『う~と、それもわからないwww、周りには色々なお食事どころがあるよ』

「とにかくそこに向うから、どこか目立つ所の前で待っていてください」

『了解しました』


そんなこんなのやり取りを電話で続けながら、15分後、なんとかミニストップ前で彼女を発見した。


150㎝と小柄な身長に、全身黒づくめのねずみ男のような服装で、(ポンチョみたいなやつ、どうやら有名ブランドらしい) 体をよじりながら電話に答えている。そして片手にはなぜかアイスクリームが・・・?そんな彼女の姿は遠くから見ても目立つぐらい滑稽でおかしく、また憎らしいけどかわいかった。

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(当日の服装はまさにこんな感じだった。彼女曰く『最高の一張羅』らしい。18歳でこっち系の服装に手を出すとか、今考えてみたらもうこの時点でいろいろとヤヴァイのが伺える)

 

そんな姿がいたずら心をくすぐったため、「ちょっとまだ見当たらないです」などと電話でうそぶきながら、少しの間放置して観察したりもした。数分ほど経過した頃、流石にかわいそうに思えてきたので、彼女に近寄り話しかけた。
彼女が恥ずかしそうに笑顔で答える。

『早くも迷惑かけちゃって、ごめんなさい。って言うか、新宿駅は噂通りのダンジョン過ぎてあせった危うく無縁仏になるところでしたよ、くわばらくわばら。』

「全然気にしてないから、別にかまいませんよ。でも、駅の構造もさることながら、歩き回ったそっちらが悪いと思うのですけどねぇ・・・おかげで分刻みのプランが台無しだよ(迫真)」

『全然気にしているじゃないですか!って言うか分刻み!? どんだけ力入れてんですか? 引くわ~wwwwww』

早速煽り返してくる彼女。

「冗談ですよ、冗談wwwwww」

とぼくは笑顔で答えた。一回しか会ったことないにも関わらず、不思議と他人行儀な感じがしなかった。オフ会にしては上々な滑り出しだ。
<オフ会ではネット上での関係性を継続させることが大切だ!>とあるネット記事の内容を思い出した。その真偽は兎も角、いつものリアルなぼく₍内向的なオタク)で行ったら失敗するのは目に見えてた。ネット弁慶なぼくのメール上のキャラ、少しイキるぐらいの姿勢で、ぼくはこのオフに臨むことにした。

時間は大きく予定より遅れていた。彼女がアイスクリームを食べ終わるとミニストップを後に、人波に乗る。

手はつながない

そんな微妙な関係、微妙な距離感を保ちながら二人、地上を目指し右往左往、大迷宮の新宿駅をてくてく歩いた。途中、身長も小さければ歩幅も小さい彼女はよく人ごみに埋もれ見失うことが多々あった。歩調を合わせるという、基本中の基本がぼくには出来ていなかった。ぼっち特有のキモ速歩きでぼくはズンズンと進んでいく。

ちらちらと振り返れば、人ごみに埋もれながらも異彩を放つ黒づくめのねずみ女が懸命について来ようとしているのが確認できた。

彼女は木製?のぽっくり靴(ファッション知識が0だとわかる表現2)を履いていたため、歩くたびにコツコツコツと音がなった。その音がホーム全体に広がるようで、なんとも心地いい。その音が聞こえる限りは、彼女はそばにいる。そう思えると、ぼくは安心した。


人通りが少ない踊場に出ると、コツコツコツと彼女が駆け寄って来てぼくに言った。

『早速で恐縮ですが、お手洗いに行ってもいいですか?』

「もうですか?」

『乗車中は行けなかったもので・・』

「ロスした時間を取り戻すためにも、3時までは我慢してくれませんか?」

『え~~、それはないですよォw』

「たまにはそんな日もあっていいんじゃないですか?」

『排尿できない日って、どんな日なんですかwwwwわかった!ヽ(°▽、°)ノ本日はそんなプレイ希望ですか!?もう、なら望むところです(*ノ∀ノ)////』

互いにおしゃれなデートはできない人種だ。早くもそう感じた。


そんなたわごとを話しながら、迷いつつもなんとか地上に出て、第一目的地のフルーツパーラーへと向かう。前日の視察で結構好印象だったので、予約を入れていた店だ。

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 店内はさすが日曜のお昼時、家族連れやカップルで結構混んでおり、それぞれが幸せそうな顔でデザートをほおばっている。店内に甘い匂いを運ぶチョコレートファウンテンの周りには子供が集まり、スティック菓子を使って、ポッキーなどをを自作してはワイワイキャッキャと戯れている。

まるで幸せを絵に描いたような店内。

完璧じゃないかヽ(´ー`)ノ

これぞ理想のデートスポット(*´▽`)!

予約のおかげですんなりと席も取れた。文句なしだ。途中、予約していた入店時間より遅れたことに対して注意を受けたが・・・・

 

 形式はバイキング方式だったので、各人で食べたいのを取り席に着く。モンブランケーキをこれでもか、と大量に積んできた彼女が満足げに言う。

『さすが、都会人!おしゃれなお店をよく知ってますねぇ~』

「まあ、これくらいは、多少はね?」(有難う!るるぶの兄貴)

『しかし、遅刻はいけませんねぇ、店の人も怒ってましたよwww』

「あんたのせいだよ」

 

 色とりどりのケーキやフルーツを欲張りにも積んだプレートを前に、モンブランケーキを頬張る彼女。前回会った時より幼く、そして小さく見えたが、聞けば18、華の高校生とのこと。そりゃ若いわけだ。
ぱくぱくと食べながら、ペラペラと話した。あまり他人のような感じはせず、次々と話題があがった。スイーツのお店に女の子と……そんな今の状況に酔いながら、早くもぼくは本日の成功を確信していた。


そう、彼女があのことを口にするまでは・・・・・

会話がひと段落したところで急に彼女の顔色が変わった。そして、ある出来事を口にする。それは初デートで口にするのはも忌むべきことだった。


『今日、これから色々と楽しみたいんだけど、その前にどうしても、言わないといけないことがあるんだけど、いいかなぁ?』

「何?ぼく鼻毛でも出ている?σ(´~`*)ムシャムシャ」

どうせまた馬鹿げた話しだろうと思い、イチゴをほおばりながら適当に応答する。

『そんなんじゃないの・・・』

彼女のその言葉に、今までとは違う、何か妙な感じを覚えた。自分でハードルを高くするとは、どんな面白話かと思い、フォークでイチゴをもて遊びながら耳を傾けた。

『3日前、だから、木曜日にバイト先の上司さんと飲みに行ったの。その人っていうのは、30のおじさんで、好きでも嫌いでもないんだけど、私って、お酒好きだから誘われたらホイホイとついて行っちゃうのね。それで、一緒に飲んで3件はしごした辺りから、記憶が無くなっちゃって、・・・・・・・ごちそうさんされちゃった』

「3件分のお金をそのおじさんに払わせとは、悪い女ですねぇ。その浮いたお金を是非今日還元していただきたい。いくらぼくが男だからと言って、学生の身分で、全部ぼくのおごりなんてできませんよwww」

時代は、男女平等、ジェンダーフリーなのであり、会計は割り勘を旨とするフェミニストなぼくはそう答えた。クリームまみれの馬鹿面σ(´~`*)がまくしたてるように。

しかし、どうも様子がおかしい。彼女の発言以降、隣で食っちゃべっていた女子高生たちが話すのをやめ、こちらに耳を傾けていた。その彼女らは、ぼくの発言を聞き、少し首をかしげている。どうやら、ぼくは何か誤解しているらしかった。

『違うの、ごちそうさまって言うのはつまり・・・“やられた”ってこと!しかも、酔っている相手を半強制的に、、、ひどいと思わない?好きでもない相手なのに!』


(´▲丶)ゝ 


クリームがついて馬鹿面度が3割増しになったぼくの顔が、いつも以上にポカ~ンとなる。さらに彼女は続く。


ラブホまで入ってしまった私も確かに悪いけど、だけど、抵抗した記憶はあるのよ。やめて、やめてって。それなのに、無理やりやっちゃってさ!まず、中出しで一発よ!中出しで!(なぜか語尾を上げる)その後もまた、寝たと思ったら一発出して、朝方も一発、しかもお尻で!お尻の方は初めてだったから、とっても痛くて・・・・信じられる?好きでもない相手に、ほんと最悪だったァ!!!


 日曜の昼下がり、家族連れ、カップルで混雑したフルーツパーラーでのお話だ。
彼女が余りにも力説してしまったためか、周りにも影響がみられ、隣の女子高生はもちろん、店内のメルヘンチックな空気までもが変わったように感じられた。

異性と話すだけで頬を赤らめる大正時代の乙女が如き恥じらいと貞操観念を持った、正真正銘の純粋な童貞のぼくにはショックが大きすぎた(´▲`)
全身に鳥肌が立ち、頭に血が上る。ぼくは今にも逃げ出したい気持ちになった。


「こいつは手に負えない……」


 開始早々にこんなことをぶち込んでくるとは。それは災難だったよね。君は紛うことなき被害者だし、心底同情する。しかし、だよ?そういう話はもっと親しくなってから、たとえばバーのカウンターとかで、今夜にもどう?って雰囲気で満ち満ちている、そういうような来るべき時、来るべき場面で告白するような内容であって……


(あっ、マジモンだった)そう感じだ。この女どうにかしてる。これはもう、デートなんて言う甘いもんじゃない。食うか食われるかの決闘じゃないか。それがセルビアの一発、盧溝橋の一発となり、ラブゲームと形容するにはあまりにも毒々しすぎる試合が始まった。


彼女の苛烈な攻勢を前に、ぼくは人差し指を口に当てジェスチャーで制止を求めるのがやっとだった。周りの雰囲気の変化に気づいた彼女は、恥ずかしそうに笑みを浮かべた。

『ごめん、ごめんこの二日間誰にも話せなかったから、ここで思わず爆発させちゃった』

ぼくがなんとか落ち着きを装い、冷静に諭した。しかし実際は、ぼくの頭の中は周囲の視線に対する恥ずかしさと、頭がぶっ飛んじゃってる彼女に対する畏怖と、目の前にいる(頭はともかく)こんなかわいい子の後ろの貞操を奪った男に対する敵意と嫉妬と、それでも正直な我が下腹部の起立に対する呆れと、視姦再現とも言えるエロエロな妄想と……、
とにかく頭の中は<わけもわからずじぶんをこうげき〉しそうなくらい忙しかった。

「TPOを考えて下さいよ。“T”日曜の昼下がりの、“P”フルーツパーラーで、“O”これから遊ぶ相手に、こんな話をするなんて、常識を疑いますよ┐(´ー`:)┌」

『ごめん、ごめん、溜まっていたもので、ついwww』

ここで、防御一辺倒なら本日は彼女のペースに引きずり込まれてしまう。なんとか混乱も収束に向かった折、ここから一転攻勢に打って出ることにした。
気分だけは女泣かせのジゴロだぜ(`・ω・´) b

「木曜の深夜から金曜の朝にかけて、そんなことがあったってことだから、この金曜の朝にぼくに送ったメールは、ホテルで打っていたのかな?ふむふむ、そう思えば何とも意味深な内容だなぁ。え~と、なになに、‘昨夜はロックのストレートを飲みすぎてしまい~`

『やめーい!!!』

彼女の手刀が飛ぶ、なおも、朗読を続けようとすると、携帯電話をもぎ取られそうになったので、「わかった、わかった」とその場を治めるがなおも執拗に攻撃は続き、携帯を取られたらおられそうな勢いだったので、携帯をポケットに戻してなんとかことなきを得た。思えば、これが彼女との初めての手と手のふれ合い、スキンシップであった。

 状況を治めるどころか、さらに周りから浮いてしまった。ふと、ふたり冷静になると、そのいたたまれない雰囲気をひしひしと感じた。
このままではマズイと互いに思ったためか、そこは協調して何とか話題を安易な方向へ変え、事態の打開を図った。そこは阿吽の呼吸、彼女もそれを察してくれたようで、それにすんなりと乗ってくれた。

『これからなんだけど、どうするの?』

「まぁ、東京散策の名にふさわしく、ノープランでぶらぶらする予定」
(実際は、るるぶを参考に分刻みで予定を組んで前日視察まで済ましているが)

『それじゃあ、行きたいところあるんだけどいいかなぁ?』

「べつに大丈夫ですが・・・・」
(せっかくのプランが・・・(。_。))

『よし、じゃあ次は目黒にある寄生虫博物館に行きましょうよ』

(寄生虫?の博物館?何だそのゲテモノ箱物、るるぶに載って無かったぞ(゚Д゚)?)

寄生虫博物館ってのはねぇ~・・・・・・・』

 寄生虫博物館がどんなに素晴らしく、寄生虫がどんなに愛らしいか彼女は演説し始めた。
変態女曰く、他者に寄生して生きる寄生虫こそ、生物上、最もかわいらしくエロティックな生き物であり、そんな寄生虫たちを展示する目黒の寄生虫博物館は東洋の宝!日本が世界に誇る数少ない箱物!

であるらしい。

寄生虫を語るには、排泄行為肛門等の専門用語は避けては通れない存在であり、むらん、それらについても大いに言及してくれた。舞台は日曜の昼下がり、家族連れや、カップルで混雑するフルーツパーラーでのお話である。


もう限界だ。ここでの戦いの負けを認めたぼくが彼女を促し、フルーツパーラーを潜水艦のようにして後にした。(あのときあの場にいたみなさん、本当にすみませんでした。)

勝者のご要望とあれば向わざるを得ない。一同、新宿駅へと再び向かった。


新宿駅から 山手線に 乗りて向うは ゲテモノ館。


~~~~新宿駅にて~~~~


『やっぱり、我慢できないそろそろお手洗いの方、いいよね?』

恥ずかしそうに変態女が訊く。あなたのどこにそんな恥じらいの心があるのか?と半ばあきれながらも、また、さっきの冗談を真に受けて未だにトイレに行ってない彼女の純真さが面白かった。

「さっきのペナルティを考えると、目的地まではがまんですかねぇ・・・」
と、意地悪に答えた。

『それは、ひどすぎるよっっっっっっっっっっ!電車の中で漏らしちゃったらどうするの?人ごとだと思って君は鬼畜すぎる!』

そんなことを言いながらも、これまたお手洗いには向かわない彼女。

さっきの衝撃告白といい、初対面の時から分かってはいたけど、どうもこの人はぼくの手には負えないのでは・・・・・と思いながら、彼女を見た。

軽く悶絶した表情を浮かべ、実に苦しそうだった。


時計はすでに15時を回っていた。

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 その日はとっても冷や冷やすることの連続だったことを、今でも鮮明に覚えている。いや、彼女といる時はいつもそうだった。昆虫だらけの闇鍋パーティー、バイセクセクシャルオフ会への潜入、そして何より、約1週間のぷち同棲。‘虎穴入らずんば虎児を得ず`な彼女と、‘君主危うきに近づかず`なぼく。考え方の不一致が原因の一つだったのかもしれない。


日記の内容はこれ以降もまだまだ続きますが、長すぎることと、あと、皆さまのエチケット袋が満杯であろうことから、 話はここまでで一端、切らせていただきます(。_。)>

 

次は、寄生虫館とおもちゃ屋巡り。


よろしければ、時間をおいてから見て下さい。