恐怖新聞

昨夜家に帰ると、ポストに妻あての小包が入っていた。月刊マガジンみたいな重みと厚さ。通販かな?と思い送り主を見ていたら嫌な言葉がそこにはあった。ぼくより30分遅れて帰ってきた妻に小包を渡す。 「これ○○大学の○○部から届いていたよ」 「あぁ、もうそ…

思い出ばなせない

6月ごろになると よく港で船を見ていた。 母には図書館で勉強してくると半分嘘をついて。 何でもない、月曜日以外の平日の昼間。図書館が開館するくらいの時間、自転車で家を出る。 江國香織、よしもとばななあたりの小説を適当に2冊くらい手に取り、カウン…

君の陰湿を見せて②

首を縮めたくなる程の寒風吹く冬なのに、オフィスは春の陽だまりのように暖かかった。先月下の階にシステム管理課が入ってからというもの、空調をつけていなくてもこんな感じだ。 無数のコンピューターの排気がその原因らしい。夏になったらどうなることやら…

きみの陰湿を見せて

マイクの感度が低いせいかその音圧は妙に間抜けていた。 ヨーロッパのある国の広場で爆発事件。繰り返し流れる爆発時の映像。死傷者20人超。テレビではリポーターが慌ただしく現場の様子を中継している。さっきから耳元のイヤフォンを触りすぎだ。移動中の5…

Twitterの組合員

ツイッターで労働組合関係のツイートをすると、左翼臭さが出てしまうせいだろうか。目に見えてフォロワーが減る。 しかし、惨めな思いをして組合運動に強制参加させられている手前、どうしてもツイッターで臭いネタにしたくなって呟いてしまう。 気づけば労…

ハンバート・ハンバートの日記

「むかしはメーテルそっくりでとても綺麗だった。年は取ってしまったが、僕はいまでもそう思っている。」 妻の一家と付き合って15年にもなる家庭教師による、妻の母、つまりぼくの義理母評だ。 メーテルというのは言いすぎかもしれないが、若い頃の写真を見…

死んだ照屋くんのこと

照屋くんの事故のニュースを紙面で読んだとき、初めは人違いだと思った。名前の右横にある(27)に違和感があったからだ。 「あいつが27なワケないよな、…って、おれも今年で27だったな……」 お互い会わない間に歳を取ったな、と思った。 https://twitter.com…

楽園

5年ぶりくらいに両親の故郷である奄美諸島の小さな島に帰った。目的は去年の結婚式に台風のせいで来れなかった親戚たちに、妻といっしょに挨拶をするためだ。pokita.hatenablog.com 弟はもちろん来なかった。 電照菊の栽培で有名なその島は花の島と呼ばれて…

無職の弟

弟は今年でいくつになるだろう……。たしかぼくと5歳差だったから、23歳。 同年代は大学を卒業して働き始める頃だ。 弟、彼は引きこもりのような生活を送っている。15歳、高校1年の春にして不登校からの退学からの人生ドロップアウト。以来ずっと家に引きこも…

沖縄土地バブル

ふるさとの 山に向かひて 言ふことなし ふるさとの山は ありがたきかな 石川啄木の短歌だったと思う。 故郷というのは自然ばかりが豊かな寒村で、日々都会の雑踏に揉まれ生きる帰省者の憩いの場所でなくてはならない。 このゴールデンウィーク、地元沖縄に帰…

さよなら平成インターネット

ぼくは平成2年生まれ。小中高とインターネットに恋焦がれていた。 何度か書いているが、ぼくがインターネットに自由にアクセスできるようになったのは20のとき。上京してからのことだった。 郷土沖縄で過ごした20年間、その間はパソコンはおろか携帯すら持…

死体叩き

4月に初めての異動を経験した。3年間過ごした部署から、よくわからないような現場部署への異動。2〜5月は毎月80時間くらい残業するらしい。21日時点で今月すでに80時間。死ぬ。そんな部署だから異動先としての人気は低く、また体力が重視されることもありと…

平成死亡遊戯

インターネットの世界ではふとしたきっかけで死人と会うことがある。 なんでも、霊子という粒子を電脳空間が媒介することであの世と交信ができるのだそうだ。 しかし霊子に対応した回線はADSL回線までで、光回線は非対応らしい。 平成が終わりを迎えるのと時…

夢は夜ひらく

自身も歌手であり、宇多田ヒカルの母としても有名な藤圭子さんの代表作に「夢は夜ひらく」という歌がある。「十五、十六、 十七と私の人生暗かった」という歌詞がすきで、よく替え歌を口ずさむ。「七、八、九、十、十一、十二、十三、十四、十五、十六、 十…

熟女好き

「ママの誕生日会を家でやるから!w」 ということで張り切って家の大掃除をしていた妻に、それは見つかった。旅行用バッグの中敷きの裏面。我ながら完璧だと思った隠し場所だった。大掃除とはいえ、そんなところ見るかなふつう。ぼくがトイレ掃除をしている…

夜の花見

また花見をした。時期的にも今年最後の花見になると思う。夜の花見。郊外の川沿いを歩いた。ぽつぽつ街灯がある程度で辺りは暗い。「桜本当にあるの?」 「あるはずです…2桁くらいは」 「(群生しているわけではないのか)…」チョロチョロと水の流れる音が沈…

上司と花見

上司とサシで花見をしていた。「こんなオタクの部下とふたりで飲んで何が楽しいんだ」 と思った3年だった。彼はぼくが入庁してからというもの3年間ずっと直属の上司だった。(だった、というのもぼくは4月から異動で別の部署に行く。)上司には最低でも週一…

クソでか主語語り

「おれはな」と語るかわりに「人生とは」と語る。 「元カノがさ」と語るかわりに「女ってのは」と語る。 「こういう辛い思いをした」と語るかわりに「社会は間違ってる」と語る。デッカイ主語で語る、そういうのは教養のなせる技だと思う。中公新書の「教養…

不眠

東京では自殺する若者が増えています。 スーツがない。 金がないからスーツが買えないのもあるが、スーツにそれほどの価値を見出していないからでもある。酸っぱい葡萄かもしれないけど。 先日居酒屋トイレで吐いたゲロがスーツに飛び散り、「もうこれだめだ…

踊るダメ人間の思い出

通勤電車の中書いています。「オーダメ人間として生きる愚かさを あまねく全ての人に伝えたい」シャッフル再生で音楽を聞き流していると、筋肉少女帯の「踊るダメ人間」が流れてきた。むかし好きだったバンドだ。「ダメ人間」という今では聞き慣れた言葉を作…

勉三さんになりたい

午後出勤、通勤電車のなか書いています。受験シーズンのせいか、あの男、キテレツ大百科の勉三さんのことがよく頭に浮かぶ。彼は何歳だったかな。彼は何浪だったかな。詳しいプロフィールはもう思い出せないけど、とても強い男だということは覚えている。「…

初恋には気をつけてね

すみません。年明け初のブログ更新です。 毎日何もなさすぎて書くことがなくて、気づけば1月は終わろうとしてる。 浪人期は不安だったし、大学時代は孤独だったけど、今は小さいながらも安定した定職にも就き、結婚までした。家も決めた。もう人生だいぶ固ま…

スーパーロボット大戦の話

人生においてスーパーロボット大戦より楽しいことはそうないと思う。「スーパーロボット大戦の楽しさを知ってるなんて暗い人生だね」という声が幻聴で聞こえてくる。健康な人はそんなゲームを知らずとも、すくすくと育っていくものだって。否定はしない。が…

恋と革命とアーバンギャルド

ぼくは佐藤優が嫌いだ。そういう人はたいていむかし佐藤優が好きだった人であり、今もその影響下にいる人だ。 ぼくも例には漏れずその一人。 彼は当代一の教養人と言われているが、その知識には誤りが多い。得意とするマルクス主義の解釈にさえ明らかな誤読…

9月20日

んがあー!うかしらネコだってエモい。だって秋なんだもん。 そういうわけであと2時間後東京駅です。 迎えに来てください。 絶対です。

ラスくんのこと

小学校からの友人の一人に「ラス」というあだ名のやつがいる。中学時代、彼は自転車の無謀運転中に時速70キロで走るワゴン車に轢かれた。 高校時代、彼は自宅隣のマンションから二度飛び降りた。 大学から大学院時代、彼はヘリウム自殺を図り、ぶら下がり健…

5月10日

確かに先輩の言うとおりかもしれません。母との距離を見直そうと思います。失礼ですが先輩にお父さんはいますか?よく知ってるなと思いました。 親近感です。

6月15日

元カレと比べられている気がするって先輩はアホですね。 その元カレがどこ勤めか知りませんが、その人はわけあって元カレになってわけです。 その点今カレの先輩は勝っています。それに元カレの存在が嫌だってなんですか。女は20も超えればみんな男を知って…

これでいいのか

むかし付き合っていた女性は都会的でとても綺麗な人だった。 「地方公務員が相手じゃつとまらんな。港区とかで働くリーマンにならなきゃ」 と本気で思って、転職活動のようなものもした。 が、転職活動が成就する前にフラれてしまった。 それと同時に、しょ…

文体の悪夢

ちくま文庫から出ている「名文(だったかな?)」と言うなの本をむかし読んでいた。その名の通り古今東西の名文と呼ばれる文章の解説をする本だ。その収録作品がおもしろい。古くは聖書の詩歌からチャーチルの演説、三島由紀夫の金閣寺とバラエティに富んで…