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文弱日記

文学とサブカルとお役所生活

夜は短し歩けよ乙女

森見登美彦の名前を初めて聞いたのは高校生の頃だった。

 
「ねぇ~君、森見登美彦って作家知ってる?」
 
昼食の時間、読書していたぼくにクラスメイトの女子が聞いてきた。彼女は夜は短し歩けよ乙女を読了後、その感動を誰かと分け合いたいようであった。本の虫で名が通っていたぼくなら知っていると思ったのだろう。
 
「知らないなぁ、そんな作家」
「この本の著者なんだけどね、スッゴイ面白いの。よかったら貸してあげようか?」
「いや、いいや今読むもの溜まっているし」
 
そう言ってぼくは資本論を再び読み始めた。思春期だったのである。