夜道の会話

自分の人生で主役を演じている人に会うと「素敵だ」と思う反面、自分の生き方に負い目を感じてしまう。

 

「わたし、悪いですがあなた達が嫌いなモテる女なんですよ」

とさらりと言ってのけた彼女はその通り綺麗でとても眩しく、ぼくはただ街灯が作るふたりの影ばかりを見て歩いていた。