義父はちいかわ

義父の名前で検索をすると、爆サイやグーグルマップの口コミに書かれた奇人エピソードがヒットする。

 

記念にエコーの写真を貰えないか、と相談した際には、「素人が見てもわからないでしょ」と鼻で笑われ断られました。

長男の出産の際に利用しましたが、対応がとても横柄でストレスでした。街唯一の産婦人科ということもあり、次男を妊娠した際は「ここはもう使いたくないから」と夫に相談し隣町へ引っ越しました。それくらい酷いです。

 

彼はグーグルマップにも載る地域の変わり者(略してちいかわ)。

 

人口10万程度の地方中心都市で街唯一の産婦人科クリニックを経営する義父はけっこうな変わり者で、患者や雇用する看護師たちといざこざが絶えない。

グーグルマップのクリニックの口コミを見ると、歴代の患者が書き綴った彼から言われた心無い一言がたくさん載っている。初めは笑いながら読んでいたが、

 

明らかにサイズ違いのクスコを陰部に挿入され、『痛い』と逃げるようにのけぞって抵抗したところ、『処女でもないのにこれくらいのサイズで』と看護師と苦笑いをしていた。

 

というエピソードには血の気が引いてしまった。

 

妻曰く、義父はもともと町医者になるつもりなどなく、研究者としてNatureに載ることを夢に医者になったような人だった。いろいろあって夢破れて、しょうがなく医院を継いで町医者になっている。訴訟も2件くらい抱えている。

 

医者にならなかった一人娘のお相手が、これまた医者じゃなかったのが不満なようで、ぼくへの当たりは未だにキツイ。

 

「三代で終了!これじゃあ何のために夢諦めて家業を継いだのかわかんねぇなあ!」

 

義父に嫌味―というか直球ド真ん中の暴言―を言われたときは決まって、グーグルマップに書かれた体験談を読むようにしている。

 

ちいかわ(地域の変わったおじさん)ならしかたない

 

そう、心が落ち着くまで何度も唱えるのだ。