【レビュー】不思議のダンジョン 風来のシレン5plus

先日、『信長の野望 創造』を買う際にsteamを利用して以来その便利さの虜となり、今日だけでも計3本のゲームを購入した。

 

特にハマっているものタイトルが、先々週購入した『不思議のダンジョン風来のシレン5 plus』。

この10日で80時間プレイした。これは平日も深夜2時頃までゲームをして積み上げた実績だ。有給は自治会活動以外では取っていなく、何ならこの間休日出勤だってしているし、信長の野望やその他タイトルも絶賛並行プレイ中だ。仕事に育児にゲーム、大忙しだ。そんなわけで昨日妻が家を出た。

 

浪人を決めた18の春、予備校に通うのは億劫で、なんだか自分のプライドが許さなかったため宅浪を選んだ。自分が誘惑に弱いタイプであることも自覚していたから、弟のPS3も含めて、家中のゲームはすべて処分してもらった。

しかし、かと言って勉強に集中はできず、深夜ラジオを聞いたり、図書館から借りてきた漫画を読んだり、iPodの付属ゲームであるソリティアを極めたりと、3軍の娯楽に時間を浪費していた。

 

ゲオ伊祖店で漫画の立ち読み中、「これじゃいかんな……」と考えているとき、ふと中古ゲーム機コーナーの任天堂64が目に留まった。

「1日1時間と決めて、息抜きにゲームの時間を設けよう。メリハリが大切だよな!」

善は急げとばかりに家に帰り、家中の金をかき集めた。集まったのは5,000円くらいで、中古の任天堂64とゲームソフト1本分の額くらいにはなった。が、これでは任天堂64をテレビにつなげるための映像出力ケーブルを買うことができない。

 

困った困ったと家の中で金目の物を探していたら、妹の部屋でイジメと闘う女子高生を描いた「ライフ」が目に留まった。全20巻。1冊150円としても3,000円になる計算だ。妹には後で謝ることとし、妹の部屋にあったライフの全巻セットとついでに韓流アイドルグループBIGBANGのアルバムをカバンに詰め、再度ゲオ伊祖店に向かった。

 

漫画とCDは状態が悪いと難癖をつけられたが、それでも計4,000円で売れた(ラッキー)。任天堂64と『風来のシレン2 鬼襲来シレン城』と映像出力ケーブルとついでに『パーフェクトダーク』を買い、家に帰って早速風来のシレン2 鬼襲来シレン城を6時間ほどプレイした。小学生の時、一度プレイしたことのあるタイトルだったため、その日のうちに一通りはクリアできた。親が帰ってきそうな時間帯になると、ゲームを切って機体をカバンの中に隠した。深夜、親が寝静まってから再びプレイする。

 

風来のシレン』シリーズは株式会社チェンソフトが手掛ける日本を代表するローグライクゲームだ。ローグライクゲームとは、プレイするたびにマップやダンジョンが新たに作られる等の特徴を持つゲームのことであり、なかでも風来のシレンは冒険の度にレベルやアイテム等がリセットされる「強さを持ち越せない」設定のため、何度でも遊べる仕様となっている。

 

出会いは小学校4年生の冬、たしかクリスマスプレゼントで買ってもらったのがきっかけだったと思う。以来、小学校卒業まで、ぼくの大親友は『風来のシレン2 鬼襲来シレン城』となった。数少ない学校の友人たちとの付き合いが悪くなる。遊びに誘われても何かとウソの理由を付けて断り、家に帰ってはダンジョン探索の日々。

当時はスマッシュブラザーズマリオテニスなんかが流行り始めた時期で、任天堂64と言えばコントローラーを持ち合って友人宅でワイワイ遊ぶ機種だった。が、ぼくはただひたすらに一人でシレンをやり続けた。ぼくの家の任天堂64は小5から中3までの5年間稼働したが、ついぞや2本目のコントローラーが挿されれることなく、2本目おぼこのまま現役を退いた。

 

高校に入りいったんゲームは卒業したものの、浪人生となり、最悪な形でゲームに、そして『風来のシレン2 鬼襲来シレン城』に再会するハメになる。

それからというもの、1日7~8時間くらいは任天堂64のゲームをした。時は2010年、世間から15年遅れくらいのゲームを、独り親の目から隠れ深夜に、みんなが学校に行ったり働いたりしている午前10時くらいに、しているときの孤独感と疎外感と言ったらない。ゲームをしながら、とてつもなく寂しくなることがあった。でも、ゲームは辞めない。これは自分自身の期待に沿うことができなかった自分への罰、一種の自傷行為、と言ったらカッコつけすぎだろうか。浪人の2年間、古いゲームをたくさんやった。

 

ゲームとは相性が良すぎることを痛いほど知ったので、上京してからはゲームには一切関わらないようにしていた。20から30までの10年間は断てていた。そう、先月までは。

 

steamのヤバい点は、機体を購入する必要がなく、初期投資要らずでプレイの障壁が低いところだ。頭に思い浮かべたゲームを、ワンクリックで、数分のソフトダウンロード時間の後、すぐにプレイすることができる。お手軽すぎる。

 

steamを覚えたサルと化したぼくは、育児をほっぽり出してこの10年間のブランクを取り戻すかのようにゲーム三昧な日々を送っていた。妻が出て行き、事の重大さに気づき、どうしたもんかなー、と腕組みしながらもゲームを続けている。

 

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ダンジョン内で貴重な装備品を失うことが多く、それを挽回するためにゲーム時間がさらに伸びてしまっている事実に気づきました。つきましては、救護活動のためにフレンドを募集しております。風来人がおりましたらご連絡お待ちしております。